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実践!生産革新道場:第286回:定期研修を効率良く進める手法とは

 

1:研修を効率良く進める手法

私の定期研修では管理者に現場で実際に起きている問題を取り上げて、対策を協議させて実施させることにより、管理者としての能力を向上させて行きます。そのため1日で

数多くの問題を取り上げます。1日の研修で「客先からのクレーム問題の対策確認」「慢性不良のプロジェクトの検証」「作業員の離職防止の方法」「最近発生した労災問題の対策立案」「生産性が悪化しているラインの検証」など、数多くの問題を取り上げて対策を立案させていくのが普通ですから、研修は効率良く進める必要があります。そのため私は次の事柄を守るようにしています。

 

1.会話は厳禁である

研修は約20名程度の管理者が集まりますが、私が話をしている時には一切の会話は厳禁としています。問題に関する会話でも私が話をしている時には厳禁です。何かを話す必要がある場合には手を挙げて私の許可を得ないと、発言させません。私の説明には数多くの伏線があり、これに気が付けば自分たちで考えて効果的な対策をまとめることができるように誘導しています。管理者に考える力を付けさせるために、私の説明は真剣に聞いて貰う必要があるので、会話は厳禁としているのです。

 

2.指示は3項目しか与えない

問題の原因解明のために現場に入ったら、管理者をチーム分けして「今から確認事項を説明するからノートに書きなさい」と私の指示を書き取らせます。例えば不良対策であれば複数のチームに分けて、チームごとに3項目の確認事項の指示を出します。作業標準書の確認であれば「今から次の3項目の確認をしてきなさい。1つ目は作業箇所の見やすい位置に作業標準書が掲示してあるか確認しなさい。2つ目は自分で作業標準書を読んでみて分かり難い箇所が無いか確認しなさい。3つ目は作業標準書通りの作業を行なっているか、作業標準書の順番に従って作業の様子を観察しなさい」と指示内容を書き取らせます。この時には必ず3項目の指示しか与えないようにします。3項目の指示ならば相手も簡単に理解できるし、短時間で確認できるからです。管理者がこれを3項目の指示を体験すれば、自分が部下に指示するときに効率の良い指示を行うことが出来るようになるのです。

 

3.結論から報告させる

指示の確認を終えたチームが戻ると、私に結果の報告を行います。私は報告の一言目は「問題があったか、無かったか」を必ず言わせます。「問題がありませんでした」と言えば、結果を聞く必要はありませんから、「よし」と言ってそれで報告は終わりです。「問題がありました」と言えば、問題の詳細を聞くことになります。問題が大きい時には10チーム位に分ける時がありますから、大量の情報を効率よく分析するためには、結果から報告させることが絶対に必要なのです。

 

4.立たせて協議を行わせる

管理者が現場で集めてきた大量の情報を整理したあと、管理者に対策を協議させますが、この対策立案時にもチーム分けして、現場で立ったまま行わせます。そして「5分以内で対策をまとめなさい」と必ず時間を区切ります。大勢の人が対策を協議すると発言者が偏ったり時間が掛かりますが、研修では少人数のチームに分けて、立ったまま行わせる上に最長でも5分程度しか協議の時間を与えませんから、活発な議論になり短時間で終わるのです。対策はチーム毎に発表しますが、もし前のチームが発表した対策と同じであれば、繰り返して聞く必要はないので、「同じです」と言わせて終わらせます。