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              経費節減によるコストダウンの進め方(その3)

 

経費節減によるコストダウンの活動となると会社側が大上段に構えてしまうため、推進の核となる管理者や監督者が「経費節減のコストダウンはとても大変な活動だ」との先入観を持ってしまい、うまく行かなくかるケースもあるようです。この場合の経費節減の導入としては「コストダウンは特別な活動ではなく、日ごろ行っている5S活動も経費節減のコストダウンにつながっている」との説明を行い、すでに日常的な活動として行っており、簡単に進めることができる旨を理解してもらうのも良い方法です。

ご存知の通り5Sの活動は多岐にわたるため安全衛生、経費節減、作業の効率化にも結びついています。例えば事務所の5S活動の一環として書類の整理を行うとしましょう。書類の整理は不必要な文書の廃棄も含まれますからFM(ファイルメーターの略、文書廃棄の際に文書積み上げの高さを設定して、それを基準として不必要な文章を決める方法)床面積基準 重量基準 枚数基準 段ボールの箱数基準などを設定して全社的に行えばかなりの不要文書、廃棄文書が出て来ると思います。これらの不要文書は捨てることなく裏面を使えるものは保管して再利用することにより経費節減のコストダウンに結びつきます。

またこの書類の整理を進めていけばファイルの収納什器の位置、収納什器、ファイルの表示、ファイルから目的の書類を取り出す文書取り出し用の表示と進んで行き、理想の形としてはシングルファイル化の実現、すなわち仕事場からファイル収納什器まで10秒未満 ファイルの取り出しに10秒未満 目的の書類探しに10秒未満のスピーディーな書類管理が可能となります。この時間短縮による作業の効率化は立派なコストダウンにつながっています。このように日常の活動として行っている5S活動を通じて、すでにコストダウンを行っていることを強調しておけば導入しやすいと思います。

さて前回はコストダウン委員会の発足まで説明しました。次の段階としてはこのコストダウン委員会の具体的な活動となります。この委員会では管理の基本中の基本であるPDCAに従って進めて行くことが大切です。ただこれらの基本的なPDCAすら理解していない管理者、監督者も多いのも現実です。実際に管理者セミナーでPDCAについて質問してみても知っている人は殆どいないのが現状です。また一般的に計画の立案は良いのですが、実施状況の確認と指導、そしてうまく行かなかった場合の対策が抜けるケースが多いようです。従ってこの委員会には必要に応じてPDCAについて再度教育を行い、事前に理解してもらう必要があります。

最初のステップとして委員会では会社の経費の現状を使用量、使用料金などの数字で把握して行く必要があります。経理部に依頼して3ヶ月分くらいの経費一覧表を作成してもらい、それを元に経費の多い項目を調べ上げます。一般的には各社とも紙の使用量が一番大きい経費になっているケースが多いようです。この経費の状況が把握できたら次にどの項目を対象に経費節減を行うか決定します。この時、注意しなくてはいけないことは経費節減の対象項目を多くしないということです。あまり多くの対象項目で進めるとまとまりがつかなくなってしまい、途中で空中分解してしまう可能性すらあります。取り敢えず最初の段階では上位3位まで、または経費節減を行いやすい水、電気、紙などの3項目ぐらいに絞った方が進めやすいと思います。少ない対象で効果的な対策を数多く立案した方がうまく行くケースが多いようです。