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実践!生産革新道場:第60回目:現場力は管理者の能力と比例する

 

1:問題が多発しています

工場内で問題が多発しており困っています。問題も品質や生産性そして納期対応などが毎日多発しているので正直、どこから手を付けて、どのようにすればよいのか困っています。

 

2:現場力が弱いと問題が多発する

工場ではものを作っている箇所は現場です。この現場力が弱いと生産や品質に関する問題が多発します。さらに現場力が弱いと「効果的な対策を考えられない」「対策を実行できない」など、問題を解決できないため、問題が再発してしまう悪循環に陥ってしまうのです。

 

3:現場力が弱い背景

工場で最も大事なのは現場力です。製品を生産している現場力が弱くなるとたちまち問題が多発します。現場力が弱くなる要因は数多くありますが、主なものには次の事柄があります。

 

3.1:現地管理者が自己研鑽をしない

創業からある一定の期間が過ぎると「現地化しなければいけない」と日本人管理者から現地の管理者に製造現場を任せるのが通常のパターンです。この現地管理者が自己啓発を怠らなければ良いのですが、単に日常業務しか行っていないと頭打ちになります。自己研鑽が出来ない管理者では、製品の品質が向上して生産が複雑になってくると、対応できなくなってしまうのです。

 

3.2:現地管理者に任せすぎ

日本人管理者が現地管理者に任せたあと、任せすぎて現場に行かなくなってしまうことがあります。現場には問題が溢れていることが分かっているので、仕事が増えるのを嫌って現場に行かない日本人管理者もいるようですが、これでは現場力が下がります。権限は委譲しても責任は最終的には日本人管理者にあることを肝に銘じる必要があります。

 

3.3:5S活動、改善活動を行っていない

現場力の基本の基本である5S活動、改善活動が停滞すると、直ぐに現場力が弱くなります。良くあるパターンとしては5Sが良くなってきたと慢心して、生産革新運動や品質改善活動など高度なテーマだけに絞って活動を展開してしまうケースです。社員の目が全て新しい活動に向いてしまい、5Sが疎かになると現場力が弱くなってしまうのです。

 

3.4:IEの力が弱い

生産性を向上させるにはIEの力が絶対に必要です。残念ながら日本では製造業が衰退の一途を辿っているため、IEの本はほとんど手に入らないのが現実です。従って日本人管理者でもIEの基本を理解して実践できる人は少ないが現実ではないでしょうか。まして現地管理者にIEの基本を教えないまま、我流で生産性向上を行わせると、逆にムダを生み出すことも多く、現場力が弱まることがあります。

 

3.5:現場を知らない管理者が多い

現場を知らない管理者は作業員への思いやりが足りません。新人の作業員が入ってくると「分からないことは上司に聞きなさい」とだけ言ってラインに就かせてしまいます。今日入ったばかりの新人が分からないことを作業の手を止めて、上司のところまで報告に行くのは心理的にも物理的にも難しいことが分からないのです。現場を知っていれば自分から聞きに行くなど細かい配慮が行えます。

 

4:現場力は管理者の能力

現場力とは管理者の能力に他なりません。従って現場力を向上させるには社内で教育を行うしかありません。年度方針やビジネスプランなどには各社とも必ず従業員の育成と書かれていますが、実際に効果的な人材教育をシステム的に行っている会社は少ないのが現実ではないでしょうか。現場力を強くして問題を解決して行くには、時間と労力が掛かりますが、社内教育を徹底するのが最も有効なのです。