UNIVERSAL VIDEO COOPERATION CO.,LTD

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                       品質管理の基礎知識(その17)

 

私は仕事柄、レストランや日本料理屋に入った時にその店のサービスの採点を行なっています。レストランや日本料理屋は味がおいしいのは当たり前ですから、やはり管理に差が出てくるのは従業員のしつけです。手抜きの管理をしている店はこれが顕著に出てきます。

店に入ると店員が注文を取りに来ます。この時、お客にメニューを渡した後、ぼんやりと横に立ち続けている店員がいますが、私はこれがすごく気になって仕方ありません。「立ち続けているのだから、早く注文を決めないと店員に悪い」とせかされて、注文する品をゆっくり選べなくなってしまうのです。店員の中には「早く決めろ!」と言わんばかりに露骨に不機嫌な顔をして立っている人もおり、こうなるとまさに災難です。

当社では製造業向けのCS(カスタマー・サティスファクション)のセミナーも行なっていますが、先日タイ人の受講者にこの話をした時、全員が「自分もそのように感じている」と言っており、タイの人たちも同様に感じていることが分かりました。そこで飲食店での注文の取り方について東京商工会議所の飲食業マニュアル研究会が発行している接客サービス・マニュアルを調べてみたところ、注文を受ける時は次のような手順が書かれていました。

1「メニューでこざいます」と一声かけて渡します。(メニューは開いて渡す方が良い)

2メニューはお客様の左側から手渡すのが原則。お客様が受け取りやすように渡します。

4メニューは一人一冊、家族連れは大人の人数分、団体客には2、3人に一冊の目安 。

5汚いメニュー、古いメニューは出さないようにします。

6お客様がメニューをご覧になり始めたら一礼して「お決まりになりましたらお呼び下さい」と声をかけて下がります。この時じっと立っていると注文をせかすことになります。

7 お客様に注目し、メニューを閉じたり、あたりを見回しはじめた頃に速やかにテーブルにお伺いします。

8上半身を少し傾け「お決まりでございますか」とお客様の目を見てお伺いします。

9「OOおひとつでございますね」と声を出して注文を復唱しながら伝票に記入します。

10 お客様からご注文は復唱するだけではなく「かしこまりました」と一声添えましょう。

11 飲み物と料理の注文を同時に頂いた場合、飲み物をお出しする時期をお伺いします。

12 どのお客様が何の料理を注文したか出来るだけ覚えておきます。

13 伝票に正確に記入したらハッキリした声でご注文を復唱します。

14 「以上でよろしいでしょうか」「かしこまりました。少々お待ち下さい」と一礼して下がります。終始、丁寧な言葉づかいと笑顔で対応します。

東京商工会議所のマニュアルでは、やはり私が感じていたように注文取る時にはメニューを渡したあと、お客様をせかさないように一度下がるようにして奨励していました。製造業では従業員に徹底的に作業標準書を叩き込んでおり「出来ません」の言い訳は許されません。飲食業でも従業員にサービス向上のための接客マニュアルを教え込むのは管理者として当然のことと言えます。